春になるとやってくる

春になるとやってくる

春になると、いつも思い出す匂いがある。 思い出そうとするまでもなく、ふと、ある瞬間、その匂いがやってくる。 今朝、その匂いはやってきた。 植物や今近くにある物理的なものから漂ってくるわけではなくて、 どこからともなくその匂いがやってくる。   その匂いに包まれる。 それはハートに響く。 そして身体の内側のいろんな部分にいろいろな感覚を呼び起こす。 その匂いに紐づいた出来事や、その時一緒にいた人のこと、感じた感情、日差し、街並み、さまざまなことがその匂いと共にあらわれてくる。 しあわせな記憶のひとつ。  ...
ちょっとだけやわらかい世界

ちょっとだけやわらかい世界

今の自分を表すとしたら。 すぐに言葉が見つかる時。 そしてどうにも言葉にならないという時。 そもそも、自分と言っても、どの自分を、どこを表現するのか。なにが表現されたがってるのか。 無理に言葉にしないこと。 それでも表現してみようという試み。 その試みから思ってもしなかったものが生まれること。   わからないものを前にした時、わかろう、理解しよう、つかもうとする。 見ようとして、聞こうとして、感じようとする。 その前のめりの自分。 ただやってくるものを、 目で受け取って、音として感じて、触れられるのをゆるす。...
「わたし」とそれ以外のもの。

「わたし」とそれ以外のもの。

時々、銭湯へ行く。 住んでいる場所の近くにはないので、少し離れたところへ行く。   え、わざわざそんなことするの? わざわざそんなところまで? など、そうゆう言い方をする人に時々会う。 わたしは反応する。 なんか気持ちよくない、聞くたびにそう感じる。 わざわざかどうかは、自分で決めるから。   話がもどり、 スーパー銭湯でなく、昔ながらの銭湯。 でっかい湯船とサウナと水風呂。もう最高。   わたしがよく行く銭湯のサウナの中で会う人はだいたい見知った顔。 わたしは誰かと喋ることはほぼなく、挨拶だけ。...
本を読むーいろんな人のいろんな意見

本を読むーいろんな人のいろんな意見

今興味が向くまま、よく本を読んでいる。 読みたい本はたくさんあって、けど、本を全然読めなくなった数年間。 そして今年になって、本に再会。 本は万人にとっての真実や正解が書いてあるのではなくて、 その人の意見や感想や体験や、その事についての現時点での理解が書いてあるのだなとおもうようになった。 それは自分が、賢人や叡智が原理や本質的なものを表現しているものを、本と呼んでいたことに気づいたし、そしてその本ももちろんこの世界にはある。 本というものにもほんとにいろんな種類のものがあるのだということがわかった、あたりまえすぎるけれど。...
怪物と戦わず、ひっそりこっそりとというやり方もある

怪物と戦わず、ひっそりこっそりとというやり方もある

昨日は、旧暦の新年。 はじまりですね。 日にちが近づいてきて前日頃にはすっかりと新しい清々しいエネルギーを感じて、 暦と身体ーー自然は本当に興味深いなぁと。   はじまりって気持ちいいし、なにかを始めることって楽しい。 そして始めることって、なんとなく、いいこととされてるようにおもう。 そういった影響もあるのか、新しいことがやたらと好きで、いつもなにかを始めている人もいる。   スタートするのが難しいことがある。 いわゆる最初の一歩、が出ない時。 勇気が必要なのか、ほんとうは欲しいものじゃないとか、...