(ステファン・ポージェス)
前回のブログで、
人間の行動が、神経系の反応として起こる
と書きました。
もう少しそのことを考えてみます。
何故かわからないけど、あの人は、苦手だな〜
緊張するな〜
あるいは、
あの人といると、落ち着くなあ、嬉しいなあ・・・
また、
顔を見てないのに、後ろにいる人の気配で怖くなる・・・
近づいてくる足音聞いて、身構えてる自分がいる。
よく聞いてみると、苦手だった上司の足音と似ていた・・・・
誰でもそんなことがありませんか?
年上の男性は、苦手・・・
とても親切な上司なのに緊張するなあ〜
無意識に、お父さんとつながっているのかも・・・
私たちの行動の多くが、
大脳新皮質での理性的な判断以前に神経系の反応として
起こります。
そのことをニューロセプションと言います。
ニューロは、神経
セプションは、コンセプション(知覚)を意味します。
ニューロセプションは、
神経知覚、神経反応という意味です。
これは、ポージェスが作った言葉です。
新しい言葉は、今までになかった新しい観方、世界観をもたらします。
今まで、無意識という言葉で言われていたものが、
神経系の反応であることを明らかにしました。
そして神経系の反応であることは、
一人一人、全く違った反応をするということです。
一人一人の生育歴、育った家族、環境等によって、
全く違った情報を神経系は蓄積しています。
愛情をいっぱい受け取って育った人、
恵まれない家庭環境で育った人、
思わぬ事故にあった経験のある人
・・・・・・・・
一人一人全く違います。
神経系に蓄積された情報によって、
自分に起こる出来事に反応します。
はたから見ると非合理で、非理性的な反応も
その人の神経系からは、
身を守るために起こした行動です。
ニューロセプションという言葉を理解する時、
一人一人のユニークさ、
行動の多様性を
より受け入れられるスペースが生まれます。
自分自身にも、他の人にも、
慈悲の心を持てるように思います。
私たちの非合理な行動パターンが、
神経系の負荷から起こるということは、
神経系の負荷を取り除くことによって、
私たちは癒されます。
心理的なアプローチで必ずしも解放されてこなかった
私たちの心、魂の傷を癒すアプローチが生まれました。
ピーター・ラヴィーンの
ソマティック・エクスペリエンシングであり、
ポリヴェーガル理論です。
次回に続きを書きます。
関連ブログ
ピーター・ラヴィーンとステファン・ポージェス〜ポリヴェーガル理論③
神経系の負荷を解放する