( YouTubeから )
今回は、ピーター・ラヴィーンの作った
トラウマワークーソマティック・エクスペリエンシング
について書きます。
ソマティックは、身体的、
エクスペリエンシングは、経験している、という意味です。
experiencing という進行形を使っています。
今、身体に起こっていること を強調しています。
略してSEです。
前回のブログで、 野生動物がトラウマを持たないことについて書きました。
ライオンやチーターに襲われたシマウマや鹿が 、
闘争も逃走できない時、凍りつくこと(死んだふり)、
そして幸運にも危機から逃れることができた時、
身体をブルブルと震わせ、
身体に蓄積された恐怖やエネルギーを
払いのけ日常に戻っていきます。
野生動物を観察したピーターラヴィーンは
このことを発見しました。
そして人間のトラウマ治療に
心理的なアプローチではない、
より身体的なアプローチを創造しました。
心理的なアプローチでは、
トラウマの再体験により症状が悪化することも起こっていました。
私たちの身体(神経系)に蓄積されている
緊張、恐怖、怒りのエネルギーを解放すること、
それが私たちがトラウマから自由になる道です 。
先日YouTubeにあがっているピーター・ラヴィーンの
個人セッションのビデオを見ました。
そこでは、彼はクライアントに、
トラウマのストーリーについて
一切聞きませんでした。
ただ 彼は掌を広げ、
『これがその出来事です。』
『ここに置きますね』と言って、
起こった出来事を床に置きました。
そしてクライアントに
座っている椅子を動かしてもらって、
安心できる距離、位置を見つけてもらいました。
『どんな感じがしますか?』
『身体には何が起こっていますか?』
クライアントの身体に起こる事を一つ一つ取り上げ、
滞っている感情やエネルギーを解き放っていきます。
そしてクライアントに大きな呼吸が起こり、
生き生きとした表情が やってきました。
トラウマによりせき止められていた生命エネルギーが湧き上がってきます。
そこには喜びがあり、生命がありました。
とても美しいセッションでした。
全く出来事に関して尋ねることなく、
トラウマに働きかけていくアプローチは、
とても新鮮でした。
( 別のセッションでは、出来事に関しても聞いていました。)
最後にピーター・ラヴィーンの言葉です。
トラウマは、神経系の中にあり、出来事の中にはない。
関連ブログ
ピーター・ラヴィーンとステファン・ポージェス〜ポリヴェーガル理論③
ニューロダイバーシティー(神経多様性)〜ポリヴェーガル理論⑤
神経系に働きかける
TEL 052ー833ー1623
最後まで読んでいただきありがとうございます。
良い1日をお過ごしください。
愛を込めて
ぎり