今、この本を読んでます。
ポリヴェーガル理論の現場での応用に関わるレポートです。
ポリヴェーガル理論は、
人と関わることが
人間にとって本質的であることを
教えてくれます。
主に母子関係の中で、
人と関わる神経系が成長します。
ポリヴェーガル理論の創始者、ポージェスは、
迷走神経に2つの種類があることを
発見しました。
(ポリヴェーガルは、複数の迷走神経という意味です。)
一つの迷走神経は、
特別な鞘で神経突起が覆われ、
守られています。
早く情報が伝達されます。
人間(哺乳類)にとってとても大事な神経系です。
それを腹側迷走神経と呼びます。
( 脳幹の腹側に神経核があることを意味した名前です。)
哺乳類になって腹側迷走神経が発生します。
腹側迷走神経は、他の脳神経と繋がり、
人と関わることに関係します。
安定的な母子関係の中で、
腹側迷走神経は健全に成長します。
人間関係、社会生活の土台が作られます。
不安定な母子関係(両親との関係)
あるいは、
他の人間との間で発生したトラウマは、
腹側迷走神経にダメージを与えます。
ダメージが残ると、
人との関わり、社会生活に影響を受けます。
私たちは、
大脳での知的な理解以前に、
神経系を通して現実をとらえます。
ダメージを受けた神経系は、
バイアスをかけ、
現実とは違ったふうに出来事をとらえます。
私たちの反応、行動は、
それぞれの神経系の負荷の状態に、
規定されます。
(多かれ少なかれ、私たちは誰でも何らかの負荷がかかっています。)
自分自身の行動が不合理だったり、
『こいつ訳わからんなあ!』
と他者が見えたりするのは、
私たちの行動が、基本、
夫々の個人史に基づく神経系の負荷によって、
規定されるからです。
ポリヴェーガル理論に基づく人間理解は、
今までの心理学的なアプローチと全く異なる、
アプローチをヒーリング、医療、教育、福祉等の
現場にもたらしています。
神経系の負荷を解消することにより、
私たちは癒され、愛が回復します。
愛の回復は、人生の蘇生です。
ポリヴェーガル理論が、本格的に日本に紹介されたのは、
日本で『ポリヴェーガル理論入門』が出版された、
2018年からだと思います。
この数年で、日本において
医療、ボディワーク、教育、ヒーリング等々、
さまざまな分野でポリヴェーガル理論が応用、
実践され、成果が出されています。
この本がそのレポートです。
その勢いの速さに驚き、感動します。
それだけ、ポリヴェーガル理論が、
人と関わる現場で求められていたのだと思います。
この本を読んでいて、現場の実践家たちの熱意、本気さがひしひしと伝わってきます。
愛を自然科学で解明した(と僕は思っています)ポリヴェーガル理論は、
新しい人間観、世界観をもたらし、
さまざまな変革の可能性をはらんでいます。
読んでみてください。
この本もお勧めです。
はじめてポリヴェーガル理論に触れる人には、
このブログ記事はわかりにくいかもしれませんね。
以前のホームページには、たくさんのブログ記事があるのですが、まだ移管がされていません。
このブログ記事を契機に、ポリヴェーガル理論についてもっと書いていきます。
関連ブログ
飛行機事故と神経系〜ポリヴェーガル理論①
神経系を癒す
最後まで読んでいただきありがとうごいざます。
愛を込めて
ぎり