Waking the Tiger 』は、

ピーター・ラヴィーンの本のタイトルです。

私たちの内側に隠れている虎(生命力)を

目覚めさせるという意味です。

 

千葉でのSE(ソマティックエクスペリエンシング)

トレーニングから一昨日帰ってきました。

 

今回、転倒や交通事故を扱う日がありました。

毎日交換セッションをします。

こんなセッションがありました。

クライアント役のAさんは、小学生の時、

鉄棒の上から後ろ向きに転倒して、

頭を打って出血したことがありました。

そのことを思い出すと、

今でも恐怖感があり、身体が緊張します。

 

『トラウマは出来事の中ではなく、神経系の中にある。』

と、ピーター・ラヴィーンは言います。

過去に起こった出来事が完結せずに、

身体の中に残っているのが、トラウマです。

SEのアプローチは、

ストーリーに入っていくことではなく、

今の身体(神経系)の中に残っている、

ショック、エネルギーを解放し、

新しい神経回路を作ります。

 

クライアント役のAさんは、セッションの中で、

オブザーバー役のBさん(男性)に

鉄棒の役をお願いしました。

Bさんは、膝を立てて座り、

右腕を床に水平にしっかりと差し出します。

Aさんは、両手でその腕を握り、

足を上げて回るような動作をしした。

実際の鉄棒のようにぐるっとは回れませんでしたが、

片足を大きく上げてからしっかりと床に着地しました。

 

不安げだったAさんの表情が、

満面の笑みに変わりました。

 

鉄棒に見立てた仲間の腕をしっかり握り、足を上げてみる

そんなアイデアをAさんは持っていたわけでなく、

身体から動きが出てきたそうです。

Aさんの身体から動きが起こり、

セッションを作っていきました。

小学生の時の鉄棒を回って

着地するという行動のエネルギーが

身体の中にまだ残っていたわけです。

そのエネルギーが腕を掴み、

足を上げるという行動を取らせました。

セッションの急展開に、オブザーバーをしていた僕は、

とてもびっくりしました。

SEは、身体(神経)が導いていくセッションだ!

という理解が生まれました。

未完了になっていたエネルギーが行動を起こし、

プロセスを完了させます。。

そのことをまざまざと見せてくれたセッションでした。

 

クラニオバイオでは、このプロセスを固有のトリートメントプランと言います。

クライアントの身体の知恵がセッションを作っていきます。

ラニオセイクラル・バイオダイナミクス

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