『子どものトラウマと攻撃性に向き合う〜ポリヴェーガル理論に基づくプレイセラピー』

という本を読みました。

難しそうな題名ですよね。

この本、アメリカの精神科で、

トラウマを持つ子どもたちの治療に関わるセラピストの書いた本です。

セラピストや子供を持つ親に向けて書かれた本ですが、

人としてのあり方、人との関わり方の本質を

伝えてくれる本としてとても感銘を受けました。

 

筆者は、遊びを介して子供たちの治療をします。

プレイセラピーです。

そこで、子供たちは、時にとても攻撃的だったり、

暴力的だったりします。

おもちゃの刀で斬りつけてきたりします。

それは自分自身の体験のシェア、

自分自身の痛みを知ってもらうためでもあります。

(彼ら、彼女たちが意識的に行っているわけではありませんが、)

 

セラピストがそれに対して、身をすくめたり、

批判的にジャッジしたり、頭ごなしに禁止したりすると、

子供たちは、自分自身を責め、

攻撃的なエネルギーを内向させます。

あるいはもっと攻撃的になります。

 

ジャッジすることなく、痛みや、恐怖を隠すことなく、

正直に、自分自身を子供達に晒すとき、

トータルに子供達と向き合う時、

存在の深みで出会います。

魂が出会うと言ってもいいかも知れません、

神経レベルでの交流が起こります。

 

子供たちに変化が起こります。

子供たちは、セラピストの態度、行動から学びます。

暴力ではない表現を学びます。

違った表現の仕方を学びます。

理解、愛が起こります。

 

人との新しい関わり方を身につけます。

その時、神経レベルで、今まで繋がっていなかった

神経細胞が繋がり、

新たな神経回路が生まれます。

 

(『脳の神経回路が作られる仕組みを解明!』金沢大学)

 

自分自身の古いパターンを変えること、

新しい自分自身のあり方を創造することが、

神経科学的に可能なことは、

僕自身クラニオの勉強等を通じて知識としては、

よく知っていたことです。

 

この本を読んでいて、

痛みの中にいた子供たちが、

トラウマ体験から立ち直り、

いかに新しいパターンを身につけていくのかを読んで、

とても感動しました。

そしてセラピストとしての筆者のあり方に、

 

僕の中で、

新しい神経回路ができることー新しい行動パターン、

新しい自分自身を創造する可能性を私たちが持っていることが、

知識ではなく、初めて身体的に、腑に落ちたように感じました。

 

神経系へのアプローチ

クラニオセイクラル・バイオダイナミクス

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

ぎり